読書からのヒント

『イシューからはじめよ』の実践と、考えるべきこと

がんばっているのに成果が出ない

こんにちは。マキシムです。

どれだけ忙しく働いても、毎日残業しても、「なんだか報われないな…」と思うことはありませんか?

私もそうでした。仕事では数字に追われ、家に帰れば家事・育児をこなし、その合間を縫って資格の勉強。寝る間を惜しんでがんばっているはずなのに、なぜか結果につながらない。

そんなときに出会ったのが、安宅和人さんの『イシューからはじめよ』という一冊でした。


イシュー度 × 解の質が、成果の価値を決める

本書が私たちに突きつけてくるのは、
「本当に考えるべきことを考えているか?」という問いです。

努力や作業量よりも、まず大事なのは「イシューを見極めること」。つまり、どの問題に取り組むか。その問題がどれだけ重要なのか。

本書では、それを「イシュー度 × 解の質」というマトリクスで示しています。たとえ素晴らしい答えを出したとしても、その問題自体が大して重要でなければ意味がない。

著者は、それを「犬の道」と呼んでいます。つまり、がむしゃらにがんばっているけど成果に結びつかない状態です。

…そして、それはまさにかつての私の姿でした。(今でも気を抜くと「犬の道」になりがちです。)


診断士の勉強は「犬の道」だった

正直に言うと、私の中小企業診断士の勉強は完全に「犬の道」でした。

  • テキストを最初から最後まで、3周は読む
  • 全ての用語を丸暗記しようとする
  • とにかく過去問は全部解きたい

まさに、「全部大事病」でした。
「捨て問なんてない」と、全ての論点に全力投球。一見まじめに見えるけど、いま思えば的外れな努力も多かった。

もちろんその勉強がすべて無意味だったとは思いません。ただ、「何を解くべきか?」という問いを最初に立てなかったことで、回り道をしていたのは事実です。


『イシューからはじめよ』を読んでから、私は「始める前に、何を考えるかを考える」ようになりました。

  • 資格の勉強では、「合格に直結する論点はどこか?」を意識して勉強する
  • 副業でも、「自分が解くべき問題か?」を判断してから手を出すようにしたい
  • もちろん本業でも、「成果に直結する取り組みは何か」を考える
  • さらに視座を高くし、人生の今のフェーズで注力すべきは勉強?診断士の活動?本業?と自分に問う

時間が限られているからこそ、最初の “問いの選定” こそが最大の時短であり、成功への近道だと実感しています。


あなたの時間は “イシュー” に使えていますか?

私のように「とりあえずがんばってはいるけど、報われない…」と感じている方は、もしかすると「作業」に時間を使っているのかもしれません。

  • 会議資料でスライドを何枚も作っているけれど、問いが曖昧なまま
  • 勉強で毎日問題を解いているけれど、得点に影響する論点がわかっていない

そんなときは、ぜひ一度立ち止まって、「これは本当に考えるべき問題か?」と、自分に問い直してみてください。


「何を解くか」が、すべてを決める

『イシューからはじめよ』は、新しいノウハウやテンプレートを教えてくれる本ではありません。でも、すべての思考と行動の “起点” となる視点を教えてくれます。

「なんとなくがんばってるけど成果が出ない」
「時間を使ってるのに、手応えがない」
そんなふうに感じている方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

慌ただしい毎日の中で立ち止まり、“何を解くべきか” をあらためて考えさせてくれる。今こそ読みたい、知的生産の原点です。


本書へのリンク

『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』(安宅和人 著)

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